解像力と怪像力のスゴいレンズ

ブックオフで見つけた謎の格安レンズ

先日、近所のブックオフに行ったらびっくりするような一品を見つけてしまった。どう見ても新品の「New Micro-NIKKOR 55mm/f3.5」である。これ、調べたら75年から77年の間に生産されたレンズなんですね。それが使用感ゼロ、ホコリひとつ、チリひとつない状態でショーケースのすみっこで黒光りしている。しかも価格が凄い。何と2万9800円!じゃなくて、2980円。ただし、こいつはいわゆる非Ai方式のレンズです。つまりレンズの絞り値をボディ側に伝える機能が付いていないんです。この非Aiレンズはマウント形状の関係でニコンのデジタル一眼レフであっても、ごく一部の機種以外は物理的に装着ができないため安値で流通していますが、それにしたってこの価格は安い。そりゃもう即購入して小躍りしてウチに帰りましたよ、ええ。もちろん我が家にはこのレンズを装着できる「一部の機種」があったからです。「ニコンD40」、もうかれこれ10年以上前のエントリー機です。画素数は6000万じゃなくて600万画素ね。早速、装着して近所でテストしてみると開放から(といってもf3.5ですが)目に刺さるようなカリカリのシャープさと解像力にたまげました。そりゃ逆光など、条件が悪くなれば現代のレンズにはかなわない部分も多々あるんでしょうが、少なくとも2~3万で買える現代の単焦点よりも解像力は高いように素人目には見えた。こりゃ間違いなくめっけもんだぜ、めっけもん!


その後、何気なく近所の風景を撮影していると、写ってはいけないものまで良く撮れることも分かりました(笑) こりゃひょっとして「神レンズ」ならぬ「仏レンズ」かよオイ。これが本当のブツ(仏)撮りだ、なんちゃってね(ブツ撮り=業界用語で商品撮影のこと)。


よくよく考えてみるとこのレンズ、40年近く前のものなのになぜ新品のままだったのか。おまけに安すぎる。普通、ブックオフのような大手リユースショップというのは必ず市場価格を基準にしているはず。このコンディションなら安く見積もっても1万円ってのが相場じゃないだろうか。ま、そういうことなんでしょうな(何がだ)。


(文・写真/佐藤旅宇)


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