資産になるモータサイクルウェア

Max Fritz

文/佐藤旅宇 写真/佐藤旅宇、Max Fritz本店

※商品価格はすべて税込み表記です

Max Fritz本店

東京都葛飾区宝町1-1-21 tel. 03-5671-6335
営業時間/11:00~19:00 定休日/水曜日 バイク駐輪場あり
https://maxfritz.jp


普段使いできるモーターサイクルウェアの先駆け

Max Fritz(マックスフリッツ)は「バイク乗りの普段着」をコンセプトにするモーターサイクルウェアブランド。創業したのは2000年。当時はまだカフェやレストランといった日常的な場所で違和感なく着られるモータサイクル用ウェアはほとんど存在しなかった。

本店の店頭には「ベスパ VBB」という希少なスクーターが展示されている。

モーターサイクルで快適に走るために必要な機能を満たしつつ、ファッション性を追及したマックスフリッツの製品は「大人の趣味」としてモーターサイクルを駆るライダーから絶大な支持を得た。今日では他のメーカーも同様のコンセプトの商品をラインナップしているが、マックスフリッツはそのパイオニアとして、ひとつのカテゴリーを築いたといっても過言ではない。

ブランド規模としては決して大きな部類ではないが、驚くほど多種多様な製品が所狭しと陳列されている。

職人技術と実践から生まれる製品

製品企画やデザイン、パターン(型紙)の制作、製品テストはすべて代表の佐藤義幸さんが手掛けている。独立前には有名デザイナーズブランドでデザイナー・パタンナーとして腕をふるっていたこともあるだけに、服作りの技術やファッションに対する造詣の深さは折り紙付き。ライダーとしても、旧車レースや海外ツーリング、林道キャンプツーリングなどに興じる妙妙たる趣味人である。

モンゴルツーリングやカンボジアツーリングを自ら主催するなど、アドベンチャーライドをとくに好む佐藤さん。筆者も誘われて一緒にモンゴルを走らせてもらったことがある。

ワークウェアやミリタリーウェアなどをモチーフにしたトラディショナルなスタイルに、近代的なパフォーマンスが破綻することなく融合した製品群は、佐藤さんの豊かなキャリアの賜物だ。

本店の店長を務める佐田さんは明るくフレンドリーな人柄でファン多し。ヤマハSR400やBMW R1200などを所有するライダーだ。

決して古びないという魅力

私(佐藤旅宇)も愛用者のひとりだが、長く着られることもマックスフリッツ製品の魅力だと思っている。

物理的に生地や縫製がタフという事実に加え、普遍性のあるデザイン&シルエットが時間の経過にも耐えるのだ。時々の流行によって価値が失われるようなことはなく、何年経過しても堂々と着用できる。ユーザーにとってマックスフリッツの製品は大事な「資産」となるのである。

2021年の新作「2Tエアインテークショートパーカ」。エアインテークを複数装備するなど、マウンテンパーカをモーターサイクル用にアレンジ。プロテクターを内蔵することも可能。3万7400円(メンズ)、3万6300円(レディース)


登山靴をモーターサイクル用にアレンジした新作「モトトレックブーツ」。ギアチェンジの際に靴紐を傷めないよう、左足にはチェンジパッドを装備する。4万2900円。
人気商品のひとつであるデニムスクランブラーパンツが「ヒートガードスクランブラーパンツ」としてリニューアル。タイトなシルエットでありながら抜群に動きやすい。

また、モーターサイクルだけではなく、アウトドアウェアとしても活用できるので、結果的にすごくリーズナブルでもある。ライダーはもちろん、モーターサイクルに乗らない多くの人へも「優れた機能服」として大いにおすすめしたい。

クラシックバイクの部品やイラスト、さまざまな雑貨などがレイアウトされた店内はまさに大人の趣味空間。内装は佐藤さんがDIYしたという。

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