雑誌・メディア業界の好き者達を集めて『2nd CARS』なるカークラブを作ったことは以前の記事でお伝えした通り。先日、そのメンバーで「大人のミニバイク遊び」と題した集まりを開催しました。カークラブでなぜバイク遊び? いや、メンバーの中にピックアップトラックを所有する方が二人ほどいたので「これは使える」とひらめいたのです(笑)
ほら、かつてバイクには「レジャーバイク」というカテゴリーがありましたよね。ホンダのモンキーやダックス、ヤマハのポッケ、スズキのバンバン等のアレです。
アメリカあたりじゃこの手のコンパクトなバイクをピックアップトラックに積んで山や海に出かけてアウトドアレジャーを楽しんだと言うじゃないですか。あの、いかにもアメリカらしい「豊かな」バイクライフを真似できないかと思ったわけです。
私らのような年季の入った乗り物バカともなると、常に小さい(50㏄~125㏄)バイクの1台や2台を所有してますしね。各々ミニバイクを持ち寄って、然るべき場所をワイワイ走ったら、そりゃ絶対に面白いに違いないと。
現在もラインナップされている希少な正統派レジャーバイク、ホンダ「モンキー125」をホンダさんからお借りしました。50㏄時代に比べるとサイズがだいぶ大きくなりましたが、遊び心をくすぐる存在感は健在。価格は40万7,000円~(税込)
ス―パーカブ110のアウトドア仕様がこのホンダ「クロスカブ110」。こちらもホンダさんからお借りした車両です。セミブロックタイヤや可倒式ステップ、マッドガードなどが装備されたタフな1台。遠心クラッチの4速ギアですが、トルクフルなエンジンのおかけでオフロードもバリバリ走ります。価格は34万1,000円〜(税込)
ミニバイクで遊べる場所と言ったら何といってもオフロードです。それも本格的なモトクロスコースではなく、林道とか河川敷のブッシュみたいなところがいい。
走破できるか分からんようなギリギリの道に誰でも気楽に突っ込んでいけるのがチープなミニバイクの素晴らしさだと思うのです。大きいバイクだと1回倒しただけでも大事になっちゃいますから。
という訳で、私は手持ちのスーパーカブ(92年式C50)をカスタマイズしてみることに。12~3年ぐらい前に知人からタダで譲ってもらい、いまも普段の生活の足として健気に走っている車両です。
タイヤ交換で思わぬ苦戦を強いられ、改めて自分の整備スキルの無さを痛感。スチール製のフロントフェンダーはあらかじめカブ用に加工されてあったようでポン付けできました。
まあ改造といってもそんなに大がかりなことはしません。
ひとまずタイヤとフロントフェンダーを交換して、オフロードに相応しい雰囲気にモデファイ。タイヤはティムソンの「TS‐809」。これは楽天で1本2899円の格安価格でした。メッキのスチールフェンダーはヤフオクで購入した中古品で、こちらは約5000円。
久しぶりに自分でタイヤ交換してみようとタイヤレバー握ってみたのですが、これが意外と難しくて泣きましたね。フェンダーの前後タイヤ交換だけで4時間ほど浪費し、おまけにチューブ2本に穴を空けてパーにする失態付き。ま、こういう愛車に自身で手を加えることも含めてミニバイク遊びの楽しさじゃないでしょうか。
バイク・航空ジャーナリストの後藤 武さんのシボレー・シルバラードとMOTO NAVI編集部の高梨くんのダットサントラックにバイクを積載し、やってきたのは後藤さんがおススメする某所のオフロード。ほとんど人気がなく、ベースとなる広場もあるので、コーヒーでも飲みながらゆるゆるとバイク遊びするにはうってつけの場所です。
フィールド近くでバイク屋さんを営んでいるという後藤さんの友人も参加し、バリエーション豊かな車種が揃いました。一番手前に置いてあるのは後藤さんのカワサキ「KM90」。残念ながらプラグがカブって走ることは適いませんでした。左端奥のトライアルバイクは二輪、四輪のモータージャーナリストとして活動中の先川知香さんのGASGAS。ヤマハの初代BW'Sがじつに懐かしい。
自慢のマシンで深い砂地に挑む我ら「2nd CARS」メンバー。軽くて足着きの良いミニバイクだと、テクニックがなくても、足をバタバタしながら走れば大抵のところはいけちゃいます。もしスタックしても押せばどうにてもなりますしね。
ホンダからお借りしたクロスカブ110とモンキー125も空気圧をちょっと落とせば頼れるオフロードマシンに早変わり。とくにタイヤ径の大きいクロスカブ110はかなり走ります。
舗装路ではパワー不足が気になってしまう私のカブも、オフロードだとそこそこエキサイティング。はしゃぎまわっていたら翌日しっかり筋肉痛になりました(笑)
後藤さんが作ってくれたバターチキンカレーや私が作ったサバ缶のアヒージョなどを食べつつ、日暮れまでライドを満喫。ツーリングとレースだけがバイクを使った遊びではないことを実感したのでありました。
今回のような遊び方なら、軽くて小さいならどんなマシンでも楽しめると思います。
例えば、4~5万円で売っている中古の原付スクーターにブロックタイヤ履かせて走っても面白んじゃないでしょうか。
私が高校生だった90年代半、自主規制値いっぱいの7.2馬力エンジンを搭載したパワフルな50㏄スクーターが沢山ラインナップされていました。その中古をベースにオフロード遊び仕様を作りたいな~なんて夢想しております。
(文・写真/佐藤旅宇)
★参加メンバー
岩崎竜太さん(フォトグラファー)
高梨達徳さん(『MOTONAVI』編集者)
先川知香さん(モータージャーナリスト)
初心者も上級者も一緒になってワイワイ楽しめるのがミニバイクの面白いところ。クロスカブにまたがる岩崎竜太さんは主に自転車競技(BMX/MTB)を撮影しているフォトグラファー。一応、二輪免許は持っているものの、普段はまったくバイクに乗っていない。「バイク、めちゃくちゃ面白いですね」とのこと。ええ、そうでしょうとも。
イベントの主旨からは外れますが、後藤武さんが所有するATV、いわゆる四輪バギーでも遊んでみました。ホンダ「TRX450ES Foreman」という四輪駆動のモデルですが、さすがに走破性が二輪とは比較になりません。というか、どこまで行っても大丈夫なのかが感覚的に判断できないので逆に怖い(笑)
混合ガソリンを作る先川さん。若者のバイク離れなんて言われてますけど、中にはこんな頼もしい女子もいるのです。クルマはトヨタ「86」が愛車。
初参加のMa-Yaさんは山登り好きのシンガーソングライターという変わった(失礼)お方。ホンダ「XR230」とスズキの新型「ジムニー」を愛車にするモーター女子でもあります。
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