ライダーは「不要不急の外出自粛」要請をどう受け止めるべきか


不要不急の定義を議論することの無意味さ

新型コロナウイルス(COVID-19)の脅威は我々の日常生活を脅かし、その規範さえも大きく変えようとしています。その最たるものが政府や行政の発する「不要不急の外出自粛」というメッセージではないでしょうか?

SNSのバイク乗りコミュニティなどを覗いてみると、「不要不急」の定義について様々な意見が交わされています。曰く、「ツーリングは不要不急だ」「ストレス解消ができないとかえって健康に悪いのでツーリングは不要不急ではない」「他県まで行かないなら問題ない」等々。ちょっとしたケンカになっているようなケースも見受けられました。

こう言っては何ですが「不要不急の外出」の定義にこだわることはじつに不毛なことだと思います。

なぜなら。不要不急というのは出かけるときの「動機」であり、それによって感染リスクが高まるわけでも低くなるわけでもないからです。いま分かっている範囲で言えば、ウイルスの感染リスクの高低を決定づけるのは「環境」と「状況」です。

さんざん言われている「3つの密(換気の悪い密閉空間)(多数が集まる密集場所)(間近で会話や発声をする密接場面)」はその代表例です。ただしこれは「感染しやすい(感染リスクの高い)」環境・状況であって、そこ以外では感染しないという意味ではないと思います(ドアノブや手すり等から感染した例もあると聞いてます)。


他者との接触を断ち、孤独を楽しむこと

「不要不急の外出自粛」の真意はそもそも新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことなので、外出の動機に過ぎない「不要不急」にこだわっても意味がありません。動機が正当であっても、動機が不純であっても感染しやすい環境・状況に身を置けば感染する可能性は飛躍的に高まります。新型コロナウイルスの脅威は恐らく当分続くと思いますが、自粛生活が長引けば不要不急という言葉は有名無実化し、ツーリングライダーが感染拡大の温床となってしまうのではないかと、私は危惧しています。


ライダーがウイルスの感染拡大を防ぐために気を付けるべきは「不要不急の他者との接触自粛」じゃないでしょうか。外出しない事がもっともローリスクなのは言うまでもないことですが、もしバイクで外出するなら、人によっていくらでも都合よく解釈できる動機にこだわるのではなく、「ソロで出かける」「人の多い場所には行かない」「人と会わない」「出先の飲食店や店舗には立ち寄らない」「絶対に事故をしない」等の合理的な配慮を徹底すべきと思います。


私は医師でも感染症の専門家でもありませんが、他者と接触しなければウイルスは感染しないことぐらいははっきり分かります。都合の良いことにバイクは孤独をも楽しめる趣味です。皆で力を合わせて乗り切りましょう!


(文・写真/佐藤旅宇)


※この記事は緊急事態宣言後もツーリングするライダーが少なからず存在している現状を踏まえ、次善策として書いたものです。感染拡大を予防し、医療崩壊を招かない最善の方法はもちろん家にいる事です。誤解なきよう。


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