たった2万円の機材で愛車を超絶カッコ良く撮る!

インスタグラムをはじめとするSNSの発展により、愛車の写真を撮る機会が大幅に増えた昨今。より‟映える”写真を撮るためにカメラやレンズに多額の投資をした、なんて方は多いのではないでしょうか。

また、反対にカメラ機材にそこまで投資できないから写真は諦めるなんて方もいるかもしれません。この記事では最小限の投資で愛車をカッコ良く撮影できる機材選びについて書きます。私は写真好きの素人に過ぎませんが、長く雑誌やWEBの編集ライターとして写真と関わってきました。そうした中で辿り着いたひとつの結論が「カッコいい写真は最低2万円あれば撮ることができる」というものでした。


プロ用の機材なら「イイ写真」が撮れる、という誤解

愛車をカッコ良く撮る近道はやはりデジタル一眼レフカメラ(以下一眼レフ)です。最近、話題のミラーレスカメラはコンパクトで便利ですが、デジタル一眼レフカメラと同じセンサーサイズのものは高価なのであえて除外します。おすすめは中古のエントリーユーザー向け機種。とくにニコンのものがおススメです。何故かというと、ニコンの一眼レフはレンズマウントが50年以上も変わっておらず、安価に購入できる中古レンズが豊富に揃っているからです。
下記の写真はニコン「D40」という古いデジタル一眼レフカメラにフィルムカメラ時代の単焦点レンズ「Ai micro nikkor 55mm F3.5」を装着して撮ったもの。どちらも程度の良い中古品が1万円前後で入手できます。D40が発売されたのは2006年。600万画素とスペックは現代のスマートフォンよりもはるかに劣るはずですが、写りはご覧の通り。 

燃料タンクのすべすべした手触りが視覚から伝わってきます。画素数が大きいことと、良く写ることは別のハナシなのが分かると思います。


一般的に、単焦点レンズの方がズームレンズより性能(解像力)が高いので、なるべくコストをかけずイイ写真を撮りたいなら必須のチョイスだと思います。 Ai micro nikkor 55mm F3.5はマニュアルフォーカス(以下MF)であることに加えて、F値が「3.5」と控えめなため、さらに安価で流通しています。
F値は1.4、1.8などと数値が小さくなるほど、より背景をボカした印象的な写真を撮ることができますが、レンズは大きく重く、そして高価になります。

ニコンD40と Ai micro nikkor 55mm F3.5
これがF値1.4のレンズで撮影した写真。俗にお洒落っぽい写真(インスタウケの良い)というと、このように背景が大きくボケたものを指すと思います。


Ai micro nikkor 55mm F3.5はあまり大きくボカかせませんが、もともと文献などをマイクロフィルムに複写するために設計されているため、絞り開放でも切れそうなほど固くシャープな描写が特徴です。そのためオートバイやクルマなど、鉄でできた機械製品(固いから?)と相性がいい。ただ、D40のようなAPS-Cサイズのセンサーにカメラに装着すると実質的な画角は約85㎜になるので、かなり望遠です。広い場所でないと、車体全体を映すのは難しいかもしれません。ここでの主な作例もディテールカットになります。 


撮影は必ずRAWモードで行って下さい。長くなるので詳しい説明は省きますが、RAWモードで撮影した画像データはフォトショップなどの編集ソフトで明るさなどの調整をしても画質が劣化しにくくなります。ところが最近の高画素機はRAWモードで撮影するとデータサイズがやたら大きくなっていまい、スペックの低いPCだと画像を調整する際にフリーズしてしまうことがあります。SNSでテンポよくイイ写真をアップするなら、データが軽くて扱いやすい低画素のカメラにアドバンテージがあるのです。 なお、この記事で掲載している写真はすべて無料で使用できる「フォトショップエクスプレス」というソフトを使って画像編集をしています。

よく、プロカメラマンが使うカメラやレンズを使えば良い写真が撮れると誤解する人がいますが、それは半分正解で半分間違いです。プロ用機材はしっかりした写真を「効率よく」撮れるように作られています。逆光でもフレアやゴーストが発生しないレンズコーティングや、被写体を素早く捕らえる高性能なオートフォーカス、大胆なトリミングにも耐えられる高画素なセンサーなどは、どんなシチュエーションでも一発必中で良い写真を撮らなければいけないというプロの厳しい現場に対応できるよう進化したものです。 

ところが我々の場合は、撮影状況は比較的に自由に選べますし、撮影時間も充分に確保できるはずです。何せ空いた時間に行う趣味ですから。写真を大きく引き伸ばしてプリントすることもほとんどありません。そういう必要のない余計な性能(コスト)を極限まで差し引いたギリギリの機材チョイスが「ニコンの低画素のデジタル一眼レフ+古いMF単焦点レンズ」なのです。これ、あくまで私の持論ですが(笑)。

 早朝や夕方は愛車を撮影するには絶好のタイミングです。斜光による陰影はマシンの立体感をより強調し、ドラマッチックに演出します。ぜひ2万円機材で最高の愛車写真を撮ってみてください!

(文・写真/佐藤旅宇)


正直、あまりギラギラした写真は私の好みではありませんが、こういう感じでも撮れるよ、という例として。



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